人生最適化。
それは、2月の寒い冬の夜だった。その日、私はいつもより早めに床に着いた。その夜半過ぎ、私は突然誰かに起こされた。と言っても、それは人ではない。存在、としかいいようがないが、ともかくも、圧倒的な存在が、真っ暗な闇の中、私の目の前にいるのがわかった。私がその存在に気づいたその瞬間、それ、は、私の中にぴょんっと入ってきた。すると、私の心は光で満たされ、そして、言いようの無い快感に満たされた。スピリチュアルの本で言う、いわゆる神と一つになる、というのは、こういうことを言うのだろう。下世話な例えだが、セックスの快感などは比較にならないほどの快感だった。セックスは、体の快感に心の快感が加わったものだが、この快感は、心と体に、魂の快感が加わったような三位一体の快感だった。
これは、宇宙からの後押しだ、と思った。
いつまでぐずぐず考えている!そろそろ腹を決めなさい!そう背中を押された気がした。
そこで、腹をくくる事にした。
覚悟は決めたが、具体的に何をするかが決まらなかった。
そんな時、朝の散歩の時におりてきたインスピレーションで、全ては決まった。
教訓:たった一つのインスピレーションで、全てが変わることがある
私は、自分と向き合う時間を作るため、毎朝散歩をする習慣がある。これは、会社時代からもう10年以上続けている。その日も、同じように散歩をしていた。そして、見慣れた右曲がりのカーブを歩いている時に、ふと、
「人生最適化」
という言葉が頭にひらめいた。受け取った瞬間、これだ!とわかった。この言葉をキーワードに、一つのウェブサイトを作れることに気がついた。そして、その翌日から、わずか3−4日の間に、数十ページ前後のウェブサイトの原稿を全て書き終えていた。書く、というより、ひらめきをもれなくタイプし終える、という方がふさわしいかもしれない。次から次に書きたい事が降りてきて、止まらなかった。これは、それまでの2年間、立ち止まっていると思いながら、実はたくさんのことを身につけていた事の集大成が、文字になって出てきたような感覚だった。