礒が瞑想に出会ったのは、高校を卒業し、受験勉強のために浪人をしていた夏のことです。当時礒は、肩こりがひどいこともあり、知人からの紹介で近所の鍼灸師に出会います。
礒の身体を見た鍼灸師がいうには「これは肩に問題があるのではない。肩こり解消のためには身体全体のデトックスを行う必要がある」とのことでした。
そのときに鍼灸師にすすめられ、礒は1週間のデトックス断食を行う、断食デトックスリトリートに出かけることを決めます。
礒が瞑想に出会ったのは、高校を卒業し、受験勉強のために浪人をしていた夏のことです。当時礒は、肩こりがひどいこともあり、知人からの紹介で近所の鍼灸師に出会います。
礒の身体を見た鍼灸師がいうには「これは肩に問題があるのではない。肩こり解消のためには身体全体のデトックスを行う必要がある」とのことでした。
そのときに鍼灸師にすすめられ、礒は1週間のデトックス断食を行う、断食デトックスリトリートに出かけることを決めます。
この断食デトックスリトリートでは、1週間何も食さずに過ごすのですが、1日に一升以上の水を飲み、1キロ以上歩くということが決められているとてもユニークなリトリートでした。
(ちなみに、断食をされる方は、この記事を読んで真似をするのではなく、専門家の元で行うことをおすすめします。断食後の食事摂取の方法を誤ると命に関わることがあります)
そして礒が参加して気づいたのは、リトリート期間中毎日が禅で始まり禅で終わる、というものでした。ここで禅という言葉を使いましたが、これは瞑想と同じ言葉だと思ってください。
そこで指導を受けた瞑想のやり方はとてもシンプルなものでした。
正座をし、背筋を正し、目を閉じ、そしてゆっくりと深い呼吸を続けます。細く長い息を10~15秒ほどかけて吐くことを意識し、身体の中の不要な二酸化炭素や毒素が全部出ていくイメージを持ちます。
こうした呼吸法を行っている間、頭に何か浮かんでも、そのことを追いかけて考えないようにすることが徹底されていました。
そこで礒は、まるでゲームセンターにあるモグラ叩きのように、頭に何か浮かんでは「あ、考えてはいけなかったんだっけ」とその考えを手放す、思考のモグラ叩きを続けました。
この瞑想を朝に20分、夕方に20分ほど続けていたのですが、リトリートの3日目か4日目に不思議な体験は起きました。
礒がこの思考のモグラ叩きをしていたある朝、それまでは次々に雑念や考え事が頭に浮かび、それを振り払うことに一生懸命だったのですが、その朝は瞑想への慣れもあってか、最初から妙に心が穏やかなままだったといいます。
気づいてみると、心の中は非常にクリアで雑念がなく、全く何事も考えていない、まるで真空のような瞬間が経験できたそうです。
もちろん、その瞬間「今、全く何も考えていないな」ということを考えている訳ではありますが、しかし、それまでのように日常のことを何か思い出したり、そのことで感情が揺れ動いたりということが、その日は全く起きなかったそうです。
そのとき礒が感じたのは、これが自分の意識体であるということでした。
思考していない=自分が存在していないではなく、また、思考していない=意識がなくなるでもなく、むしろ思考していないときに自分という意識をよりはっきり認識できたそうです。
これが礒と瞑想の出会いでした。
それ以降、瞑想は礒の毎日のルーティンになっています。
瞑想と出会った頃は、受験勉強中の浪人ですからとても忙しい時期です。しかし、それでも毎朝必ず瞑想をしてから1日をスタートしていたそうです。
その理由は、瞑想を行った方が遥かに集中力が高まり、限られた時間でたくさんのことを成し遂げられるからです。
また瞑想は、あらかじめ何分間瞑想しよう、と決めて瞑想を終えるのではなく、リトリートで行ったときと同じような集中力の深さを感じてから瞑想を終えると礒は決めていました。
結果、10~15分で同じ心の境地に達することもあれば、30分ほどかかることもありました。しかし、その心の状態にたどり着く前に瞑想を終えることはなく、必ず一定の深さにたどり着くまで瞑想を続けました。
その効果は、当時の偏差値にメキメキと現れました。リトリートへ出かけていた遅れもあり、浪人していた夏の時点では偏差値が低く、志望校への合格率も20%前後だったそうです。
しかしその後、秋から冬にかけて偏差値はどんどん上がっていきました。そして礒自身はこれが瞑想による集中の効果であると確信したそうです。
今でも礒は瞑想を行う際に、断食リトリート中の状況をとても明確に思い出すそうです。
よく魂の世界に時間はないといいますが、瞑想はそれを実感させてくれる行為といえます。
受験期間中の瞑想は、その後さらなる不思議な体験に導いてくれました。これについては、また次回紹介させていただきます。