輪廻転生という言葉自体を聞いたことがあっても、その意味や目的までは知らない方も多いのではないでしょうか。今回は、輪廻転生の意味と目的、さらには最終的なゴールである「魂の次元上昇」の具体的な方法までご紹介します。マイナスの感情やゆるしがたい出来事との向き合い方についても説明しますので、ぜひ参考にしてみてください。
輪廻転生（りんねてんせい・りんねてんしょう）とは、人が生死を繰り返しながら生まれ変わることです。仏教では、六道（りくどう・ろくどう）と呼ばれる6つの世界（天界・人間界・修羅界・畜生界・餓鬼界・地獄界）のいずれかに生まれ変わると考えられています。輪廻転生の考え方においては、生前の素行に応じて次に生まれ変わる世界が決められるため、人間が再び人間として生まれ変わるとは限りません。6つの世界の中でも、畜生界・餓鬼界・地獄界は「三悪道」と呼ばれており、ここに転生すれば激しい苦痛を味わうこととなります。
ここでは、転生の意味について、スピリチュアル的な観点で考えてみましょう。スピリチュアル的には、人がその生命を終えたときに、魂の成長度に合わせて天国での居場所が定まる、それぞれの魂に合った次元に属すると考えられます。輪廻転生と同じような捉え方をするならば、私たちの魂は次元上昇のために転生を繰り返しているといえるでしょう。
「魂の次元上昇」と聞くと、社会的な成功や金銭的な豊かさを真っ先にイメージするかもしれませんが、それらは次元の段階を定める上で重要ではありません。次元上昇のために大切なのは、
・どれだけ魂の真実を生きたか
・純粋な貢献をしたか
・たくさんの愛を育んだか
という心の豊かさに関わる内容です。たとえ莫大な富を築いたとしても、それが次元上昇につながるわけではないこと、他者との競争に勝ったからといって次元上昇が得られるわけではないことを理解しておきましょう。むしろ、他者と競争する、他者を犠牲にするという概念を手放すことが肝心です。
魂の真実に従い生きること、世の中に役立つことを考えて貢献し、自分自身の役割を全うすること、そして、自分と関わる人とたくさんの愛を育むこと。そうすれば、魂の成長に合わせて魂の属する次元が自然と上昇していくことでしょう。
本章では、輪廻転生を通じて「魂の次元上昇」を実現するために、日頃から意識しておきたい点をご紹介します。
生きていく上で、悲しみや怒り、恨みや嫉妬など、マイナスの感情が溢れ出ることもあるでしょう。しかし一時の感情ならともかく、それらの重苦しい感情がぶら下がったままでいた場合、私たちの心は一体どうなるでしょうか。マイナスの感情は心の重荷となり、魂の次元上昇を妨げてしまいます。
心がマイナス面で支配されたときには、冷静に自分の感情に向き合い、原因を分析していくことが重要です。一枚ずつ重たく分厚い皮を剥がしていくように、自分自身の悲しみや怒りなどを丁寧に取り除いていきましょう。
魂の次元上昇のためには、心の中をいつも感謝の気持ちで満たしておくことが大切です。日々の生活の中に喜びを見いだすことで、常に心を軽やかな状態に保つことができるでしょう。「気持ちが上向く」という言葉が示すように、前向きな心持ちで毎日を過ごすことが魂の次元上昇につながります。
「決してネガティブになってはいけない」という勘違いをしてしまい、不自然なポジティブシンキングを実行してしまう人もいます。しかし、それはいうならばマイナスの感情と真摯に向き合わず、見ないふりをしている状態です。マイナスの感情を手放し、前向きな心持ちでいることは大切ですが、自分の心を無理やりポジティブな方向に持っていく必要はありません。
ネガティブを手放し、ポジティブに転ずることが、本当の意味での成長につながります。マイナスな感情にも大切な意味があることを理解しておきましょう。
ゆるしがたい出来事に遭遇したとき、それは魂の次元上昇のための千載一遇のチャンスであると捉えてみてください。挫折や落胆、絶望や諦め、これらの愛からかけ離れた感情を経験し、乗り越えることで、より大きな深い愛にたどり着きます。この仕組みを理解し、ゆるしの機会を逃さないこと、しっかりと手放すべき感情を手放すことで、魂の成長がさらに加速します。
魂を成長させるために私たちは何度も生まれ変わり、次元上昇へのチャレンジを試みています。その際には、魂の真実を生きたか、純粋な貢献をしたか、たくさんの愛を育んだか、という点が大変重要な要素です。
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