そこで今日は、その宗教型ビジネスというビジネス手法について話してみたいと思います。
まず初めに、宗教型ビジネスの定義から。宗教型ビジネスとは、簡単に言うと、宗教的な排他的、信者獲得型ビジネスの手法をとっている全てのビジネスを指します。しかしこれは、特定の宗教法人のビジネスのお話ではありません。ごく普通の自己啓蒙ビジネスでも使われている手法です。
宗教型ビジネスの特徴は、
1.排他的、攻撃的であること
2.排他的なポジショニングの目的は信者獲得と自社売り上げである事
です。それぞれ説明してみます。
この説明をするのに、私自身がアメリカで参加した、世界的に知られている著名人開催のセミナーを例にとって話してみます。
そのセミナーは、本来はジャッジを超えて、人生の全ての局面を受け入れ、感謝で生きる為のセミナーという名目だったのですが、実はその講師自身がジャッジだらけの人でした(笑)
あれはアウト、これは危険、これは信じてはいけない!と、自分の好きじゃない事、理解できない事にダメ出しの連続で、それらを、Fで始まる攻撃的な表現でこき下ろし続けます。これほど明解な矛盾を抱えたセミナーは久しぶりでした。
ではなぜその講師は、そうしたダメ出しをするのでしょうか?
理由は2つあります。
1つ目は怖れ。人の行動は、全て愛か怖れのどちらかからきています。そして、攻撃は常に怖れからきています。その怖れは、未知への怖れ、自分が理解できない事への怖れ、自分のビジネスへの影響の怖れなど、様々です。
2つ目は、自社顧客獲得の為。これがまさに宗教型と呼ぶ所以ですが、自分と異なる、あるいは理解しない、共感しない考えを攻撃する事により、自社に顧客を巻き込む手法です。
ややこしいのは、こうした宗教型ビジネスを運営する人が、宗教型ビジネスを否定しているのです。特定の攻撃ターゲットを絞り、あれはビジネスの為だけにやっているから騙されちゃいけない、と言って、自分のビジネスに巻きこもうとする。あのビジネスは売り上げの為だけにやっているから騙されちゃいけない、と警告をする事で、自分の読者と売り上げを確保するという、なんとも矛盾に満ちた手法です。
なぜこうした手法を取るかというと、この手法に引っかかる人が後を絶たないからです。その意味では効果的なマーケティングを実践していて、だからこそやめられないのでしょう。
ここで一番指摘したい事。それは、こうした、他の考えを受け入れないという考えこそが、戦争を生んできたという点です。これが、宗教型の一番の特徴でしょう。考えの違いを決して容認せず、徹底的に攻撃し、他者攻撃により自己生存を図るという生き方です。平和的ではないですよね。
よく言われるスピリチュアルと宗教の一番の違いは、この部分にあります。信念、考え方の違いをオーケーとするか、攻撃するか。
このトピックを書いてみようと思ったきっかけは、冒頭の、同じセミナーに出席した参加者から相談を受けた事でした。
具体的にどうして具合が悪くなったか、その仕組みに関しては、Youtubeビデオで相談に乗る形で回答してみましたので、ご興味ある方はそちららもご参照下さい。